6)栄養管理・運動療法領域

[内蔵脂肪1kgは約7000kcal]

栄養面からみた肥満対策として最初に検討されるのは、摂取エネルギーの見直しです。
例えば、内臓脂肪1kg(約7000kcal)減量を考えてみましょう。

手近なところで、毎日食べるご飯(白米)に注目します。ご飯を3回食べるとして、1回につき50g減らすと1日で約240kcalの削減になります。これを1ヶ月続けると内臓脂肪1kgの減量(約7000kcal削減)が達成できる計算です。これなら続けられそうですか?

[食べ方・食べる時間にも注意]

どか食い、むら食い、早食いをしない。
夕食は軽めにし、寝る前の2~3時間はなるべく食べない。
食事は規則正しくとる。
このように食べ方や食事時間に気を配ることで、より減量効果を高められます。
また、ダイエット目的で特定の食品だけを食べ続けると身体に必要な栄養素が不足し、減量効果が少なくなるだけではなく、体調不良に陥ることもありますので注意が必要です。

[運動療法でリバウンドを防ごう]

短期集中型の無理なダイエットを行うと、目標達成後に気が緩んで元の食生活戻ってしまったり、身体が少ないエネルギーに慣れて、基礎的なエネルギー消費量が減る「適応現象」が起き、体重や体脂肪が以前より増えてしまう場合があります。いわゆるリバウンドです。これを防ぐためには食事療法と同時に運動療法を行い、筋肉量を維持して消費エネルギーを高めることが大切です。例えば1日に歩幅を広げた(80cm程度)早歩きを20分から30分行うだけでも効果は大きいです。

これらのような知識や経験をもとに、受診者様と医師や管理栄養士が一緒にチームを作り、個別の症状に合せたきめ細やかな肥満対策を無理なく継続的に行うことで、肥満解消、引いては健康維持増進につながります。お気軽にご相談下さい。

様々な肥満対策は当会「肥満外来」へ

医学的根拠(集学的医療)に基づいた8つの肥満対策