5)東洋医学(漢方処方を中心)領域
[漢方処方は医師の診察から]
漢方処方は、体力・体質に応じて何種類かを使い分けることでより細やかなテーラーメイド的な治療が可能になります。それは医師により、受診者様の「証」(体質・症状)を考慮して投与し、経過を観察することで漢方薬治療の効果を高められると同時に心配な副作用も管理できます。
[肥満症に対する漢方薬]
肥満症によく処方されるのが防風通聖散(ボウフウツウショウサン)です。
防風通聖散は、体力が強く、腹部に皮下脂肪の多い方にお勧めの漢方薬で、脂肪分解作用に加えて脂肪燃焼効果があるという科学的根拠に基づいた効果も立証されています。また、色白で筋肉が柔らかく、いわゆる水太りの体質の方には防已黄耆湯(ボウイオウギトウ)が合っています。他にも筋肉質で固太りの方には大柴胡湯(ダイサイコトウ)や、便秘がちの方には桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)など、体質や症状に合せた漢方薬を取り揃えています。(下図参照)
[肥満と月経異常のアプローチ]
肥満に月経異常が合併している場合、肥満を解消すると共に月経異常の治療が必要です。
一般的には二つのアプローチ(治療法)があります。1つは漢方薬による治療です。近年ホルモン異常などに漢方薬を服用し、穏やかに改善させることを好む方が増えています。その場合、月経異常に用いられる漢方薬として桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)、加味逍遙散(カミショウヨウサン)当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)などが主に処方されます。(下図参照)
もう一つは低用量ピルを用いる治療です。従来は避妊を目的に低用量ピルを服用しました。近年では現代女性に多い子宮内膜症、更に子宮がん発生予防など多岐にわたって有効性が認められています。順秀会においても、現在医療機関で投与可能な薬剤の中で最も安全性にすぐれた薬品の低用量ピルを提供しています。
更に、順秀会では婦人科専門医外来をスカイル内科、守山内科・小児科に設けています。婦人科のお悩みなどございましたらお気軽にご相談下さい。
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[漢方薬は身体のバランスを整える]
漢方薬は、身体に足りない物があれば不足分を補い、過剰な物は減らして平らにするといった身体全体のバランスを整える効果の恩恵を受けることができます。また、十分な睡眠、適度な運動、食生活の改善をしてこそ、漢方治療の「気」「血」「水」といったバランスが整い、より漢方薬の効果を高めることにつながります。