1)内分泌(ホルモン)内科領域

[肥満には2つの種類がある]

肥満には単純性肥満と症候性肥満の二種類があります。
単純性肥満は、単純に食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足など生活習慣の乱れが肥満の原因になっている場合です。
症候性肥満は、ホルモンの分泌異常や脳の病気からくる摂食障害、薬の副作用などが原因であり、生活習慣の改善では治りません。これは病気として原因追及と治療が必要な肥満です。

[脂肪は内分泌組織だった!]

実は、お腹の腸管の周りに貯まる内臓脂肪は、様々なホルモン(内分泌因子)を分泌することが解明されました。その中でも悪玉ホルモン(PAI-1、TNF-α、アンデオテンシノーゲン、レジスチンなど)が、脂肪や糖分の代謝の悪化を招いたり、血圧の上昇などに関与して、動脈硬化を進行させると考えられています。

[肥満治療の第一歩は鑑別診断から]

まずは単純性肥満か症候性肥満の鑑別診断をします。次にそれらによって引き起こされた脂質異常症、糖尿病、高血圧などの生活習慣病の治療を行いながら、発病の原因となった『肥満』の根本的治療・・・即ち体重減少につながる食事指導、運動指導や薬物治療を行います。

食事や運動など日頃の生活習慣に気をつけていても肥満気味になる方や、他の肥満治療の効果が得られない方は、内分泌内科へご相談下さい。

様々な肥満対策は当会「肥満外来」へ

医学的根拠(集学的医療)に基づいた8つの肥満対策